三姉妹母ちゃんの日記

日常の雑記ブログ。たまに映画や本の話もします。

127時間



ダニーボイル監督
ジェームスブランコ主演

「127時間見に行く!」と旦さんに伝えると、
「ああ〜スラムドックミリオネアの?」
「うん」
トレインスポッティングの人やん」

「!!!」

そうだった、、、
ダニーボイルって、トレインスポッティングの監督で、
なにげに19歳のとき好きになって、
28日後とか、普通じゃないとか、
マイナーな作品も見てた、、、

と、改めて気づく。

近所の映画館だとやってなくて、
ちょっと遠くの映画館まで遠征して見ました。
それほどの引力があった作品。

見た感想は、


むっっっっっっちゃヘビーでした。

スクリーンを直視できなくて
顔を手で覆う事もしばしば。

ほかの映画だと、
「あんなこと、映画だからできるんだよね〜」
と言えるけど、これは実話だからそれも言えないし、


ニンゲンという動物のチカラを見た気がした。


自由奔放に生きて来た主人公が、
岩に手を挟まれた間の「127時間」のことを描いた映画なんだけど、

そのひとりきりの身動きが取れない状況で、
彼が何を思って、何をしたかっていうのが
この映画のほとんどなんだけど、

ボイル節というか、

やっぱりこの人の映画はとにかく構成がいい。

スラムドック〜も、まったく共感できないというか、
「え〜〜」という感想だったんだけど、
「まあ、構成だけはよかったな〜」という印象で。

主人公一人の状況で、
彼の空想とか、過去を、
音楽に乗せて疑似体験させてくれる。

そう。音楽。それもこの映画のキーワードの一つ。
家族との思い出や恋人との別れ。
そういったことがリアルによみがえる。



なんていうのかな。
この人の映画って、回路が私好みというか。
脳にある回路って、人それぞれ違ってて、
見て来た映画だったり、育った環境によって違うと思うんだけど、
その回路の一番いいルートを通って心に届くというか。
水の見せ方ひとつとっても、
「あーそうそう!」
みたいな。
自分が俯瞰して見てるこの世界に近いものを、
ボイル氏は撮ってるのかもしれない。

いやはやほんと、
今年見た中で一番かも。
一番いい、っていうんじゃなくて、一番。

恋愛とかも、一番いい恋愛って、
優しいとか、かっこいいとか、そんないいとこばっかり目立った恋愛じゃないわけじゃない。
泣かされたり、泣かしたり、
すったもんだあっても、終わって後から考えると、
「あ〜いい恋愛だったかも」と思うじゃない?

それに似た感じの映画。

本当にドキドキした。
映画のストーリーにもだし、映画そのものにも。

今年入って初の☆☆☆☆☆五つです。

見るなら誰かとじゃなく、ひとりで。
しっかりした状態(体も心も)で見る事をオススメします。